歴史・文化

このページではSebatuの「歴史や文化」をご紹介します。

目次

Sebatuの概要

【場所】バリ島の中央部、ウブドの北北東に位置

【人口】約5,000人

【面積】約11km²

Sebatuは、バリ島の中でも特に豊かな自然に恵まれた場所で、リラックスした時間を過ごすことができます。

また、古くから伝わるバリの伝統的な文化が残る地域で、「お米、コーヒー、果物、野菜」の栽培、ヤシの木から作られる手工芸品の生産など、伝統的な生活様式が続いています。

Sebatuは、美しい自然とバリの伝統文化を体験できる観光地ですので、ぜひ足を運んでくださいね^^

Sebatuの歴史

バリ島のSebatu村の「Sebatu」という言葉の起源には複数の説があり、その一つが「一つの石」という意味があると言われています。

実際にSebatu村には、数多くの石仏や古代の遺跡が残されており、Sebatuの最も有名な観光地である「グヌンカウィ スバトゥ寺院(Pura Gunung Kawi Sebatu)」には、巨大な一枚岩の石が神聖なものとして崇められています。

このグヌンカウィ スバトゥ寺院には、「善(ダルマ)の象徴、インドラ神」と「悪(アダルマ)の象徴、マヤ・ダナワ王」に関する神話があります。

気になる方は、下を開いて読んでみてください^^

「インドラ神(善)」と「マヤ・ダナワ王(悪)」に関する神話

10世紀ごろ、当時バリの中央部にあったと言われるワルマデワ王国では、「さまざまなものに変化する超能力を持っている」マヤ・デナワ王が政権を握っていました。

自分の能力を過信し、傲慢になったマヤ・デナワ王は、自分自身が最強の存在であると信じ始め、国民には「神に祈ること、聖地で儀式を行うこと、寺院へ行くこと」などを禁じて、自分を神として崇めるように命じました。

この影響を受けた国民は、神への祭礼が行えず不安を感じたり、作物の不作が続いたりしていました。さらには疫病が広まって、たくさんの人が亡くなりました。

王の悪政に苦しんでいる国民を助けるため(マヤ・デナワ王を成敗するため)に天界からインドラ神が現れ、最初は、タンバクシリンという村で、インドラ神とマヤ・デナワ王は戦いました。

インドラ神との戦いに敗れたマヤ・デナワ王は、特殊能力を使ってさまざまなもの(ヤシの若葉、大きな鳥、大きな岩など)に変化しながら逃亡。

Sebatu村に逃げてきたマヤ・デナワ王の姿を見た村人たちは恐怖し、山に逃げ込みましたが、食料や水がなく生きていけない状態に。

その光景を見た水の神(ヴィシュヌ:ヒンドゥー教3大神のひとり)が湧き水を作りました。

詳細は省きますが、結局マヤ・デナワ王はインドラ神に負けて死んでしまいます。

※マヤ・デナワ王の死は「善(ダルマ)が悪(アダルマ)に勝利した日」と記念して、現在では210日に1度「ハリ・ラヤ・ガルンガンの日」として祝われています。

Sebatu村の人々には再び平和な生活が戻り、救世主である水の神(ヴィシュヌ)のために、小さな祠(ほこら)を建てました。

その祠が、今の「グヌンカウィ スバトゥ寺院」なのです。

さらに、セラヤン・セバトゥ(Serayan Sebatu)という黒い石の遺跡があり、古代のバリ人がこの地域に住んでいた時代から存在するもので、この地域の神聖な場所の一つとされています。※要確認

また、別の説によると、Sebatuは「清らかな水」や「清める」という意味もあるとされています。

この地域には、清らかな水が湧き出る場所が多く、その水を神聖なものとして崇めていたり、清めの儀式やセレモニーが頻繁に行われていたりしていることから、この名前がつけられたとも言われています。

ちなみに、セバトゥ寺院の周辺には「古代の水路や水道」が残されています。

このように、Sebatuという言葉には、「一つの石」、「清らかな水」、「清める」などの意味があると言われており、「石」や「水」が神聖なものとされているようです。

Sebatuの文化

Sebatuは、バリ島で最も古い文化のひとつである「バリ・アガの文化」があります。

「バリ・アガの文化」は、ヒンドゥー教の文化がバリ島に広まる前から存在し、バリ島の先住民族であるアガ族の伝統文化のことを指します。

バリ・アガの人々は、森林伐採や環境破壊などを避けるため、自然環境を尊重する生活様式を実践しています。

バリ・アガの文化には、「自然信仰、祖霊信仰、土着の芸能や文化」などが含まれており、現代のバリ島の文化や芸術、建築などにも多大な影響を与えているため、この文化を守り伝承するための取り組みも行われています。

Sebatu村の文化は非常にユニークで、「Acin Pari」 と呼ばれる一連の儀式の一つに「Nyacain」があります。

この儀式の目的は、「Sebatu村の豊作を神々に捧げ、祝福を受けること」で、稲の苗が42日間成長した後に行われます。

儀式は、数日にわたって行われ、さまざまな儀式が含まれます。

たとえば、稲刈り前に行われる「Medugul」儀式は、稲作におけるトンネルの形成を象徴しています。

「Nyacain」儀式は、Sebatu村に伝統的に根付いた儀式であり、村の人々にとって非常に重要なものです。

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